――貴公は信じるか。
ロボットの世界。 つまり 科学....。―― ―アクアリウム― ....さま、見慣れない者達が東門の前にいます。 .....あれは、政府の者達か。 助がやられたのか。面白い通せ。 入り口が分からなく、途方に迷っていたベス達。 どうしようかと思った瞬間。目の前の壁が急に消えた。 中からは二人の男女が出てきた。 女:....中を案内します。 女はそれだけを言い、振り返り歩き出した。 男は少しベス達を見ただけで、女に続いていった。 男女の目はとても悲しく、辛い。そういう感情をもった目であった。 ベス達が二人についていくと、外から見えた宮殿へと連れて行かれた。 宮殿の最上階と思われるところについたとき そこにいたのは、玉座らしい物に座る女と傍に立つ男と女。 ティニー:よく着たな。私はこの国を治める女帝ティニーだ。 男勝りな女は自らをティニーと名乗った。 その口調に右側に立っていた女は、お客様に無礼です!と慌て注意していた。 ティニー:私に、そんな接客とかはできないわよ。ニノ。それに素でいるのが一番よ? ニノ:ですがティニー....様。 ニノは呼び捨てにしていたが、慌てて「様」を着けて黙ってしまった。 ティニー:ね?ニノもやっぱり自然が一番でしょ?そう思わない?ラス? 左側にいた男は黙っていたが口をあけた。 ラス:ティニー様。そろそろ本題のほうに入らないと。 ティニーはやれやれとため息をつき、正面を向いた。 ティニー:それで、政府のあんたたちが何でここに来たのかしら? 頬杖をつきながら問いた。 ユーラテス:我々政府の願いを通していただきたいと思い、今回はここに来た。 ユーラテスはメリカに手で合図すると、メリカはポケットから紙を取り出し読み上げた。 メリカ:え~っと....私達の要望は..... 言い出したとき、ティニーは立ち上がった。 ティニー:だめだ。御帰りお願いしようか。 ベス達は全員ティニーの言ったことを理解できなかった。 ティニー:あれ、分からなかった?御帰りお願いするって言ってるの。 先ほどよりも強い口調で言い、再び座った。 ベス:俺たちはまだ何も言ってないじゃないか。 その一言で、周りにいたティニー達は笑った。 ラス:何も言ってないってよ。面白いこと言うじゃねえか。なぁ、ネフェニー、ジル? ネフェニー:....あなたたち傑作よ.... ジル:そんなの考えなくても分かる...。 ニノ:大体言うことは決まってますしね? ネフェニー:そう。どうせ、武装解除しろ。だろ? ベス達は見事に当てられたことに何も言えなかった。 ネフェニー:でもって、何?武装解除したら、今度は力で抑え付けて、利用するって考えだろ?分かりやすいのよ、あんたら。 キラがユーラテスたちを見ると、ユーラテスたちは図星だったようで歯を食いしばっている。 ティニー:というわけだから.... 再び言いかけたとき、 ノヴァ:待て、何でそんな内容が分かるんだ? 口を開いたのはノヴァだった。 ノヴァ:考えなくてもって、何かお前ら全部知っていたような口調だな? そういうと、ティニーは笑いつつ説明を始めた。 ティニー:全て知っていた?そうだよ?今頃何を言い出すのかしら。 続けて言う ティニー:助さんが全てこっちに連絡してたからね。助さんを連れておいで。 衝撃の事実に一同は驚いた。まさかの話だったのである。 ニノ:ティニー...様。助様は現在集中治療室で肩を癒しております。 ティニー:あ、そういやそうだったね。 ティニーが甲高く笑い上げると、立ち上がり全員を見下ろした。 ティニー:私達が降伏しない理由。教えてあげるわ。 言うと同時に右足で強く地面を叩くと、魔方陣が現れ一同は違うところへと連れて行かれた。 ールディブリアム上空ー ルディブリアム上空は既に誰も通る人はいなかった。 それは、ギルド『空と陸と海と』が既にオルビスから持ち出した「飛空石」によって自由に空を飛びまわることを可能としたため ある意味では領空権は全て失ったといえるからである。 オーラン:ザルバッグ様、これは何かの罠ではないでしょうか? ザルバッグ:確かに罠の可能性は十分ありえる。 しかし、私が夢ならば、お前は理想なのだ。 その意味はその時はまだ誰も理解できなかった。 少し滞空してると、上空から一人降りてきた。 ソラ:やぁ、着てくれたんだ。嬉しいな。 ザルバッグの護衛の一人が剣を構えたが ザルバッグが静止させたことで、剣を閉まった。 ソラ:そちらの護衛の人は乱暴だなぁ。とりあえず、君達を船置き場に連れて行くよ。船に降りていいかな? ザルバッグが静かにうなずくと、ソラは船に下りてきた。 ーアクアリウム宮殿 研究所ー ベスたちが魔方陣によって飛ばされたのは、何かの研究所であった 広さはかなりのものであり、まるで一つの平原のような大きさだった。 ティニー:驚いたか?ここは、私達の研究所だ。クロス。クロスはいるか? クロスという名前を叫ぶと、奥から若い男がやってきた。 クロス:これは、ティニー。一体何の用だい? ティニー:例の奴はどうだ? クロス:ほぼ完成に近づいてるかな。あとは、ティニーのエネルギーを送り込めば完成さ。 奥へ進もうとし、ベス達を手招きした。 一番奥にあったのは、とてつもない大きさの砲台だった。 ベス:これは....? タンク:大砲?かな? カイ:いえ、この大きさでは、弾を撃つときに反動で部屋が耐え切れないでしょう。 キラ:大砲ではないとしたら..... メガネをかけなおして、クロスはボソッといった。 クロス:エネルギー縮大砲というべきかな。 ティニー:これは、私達の切り札よ。えーっと、クロス説明頼んだ。 クロス:やれやれ.... 説明をするには、 電子レンジが水分子を摩擦で温めるのと言うのと同じ原理で 目標位置の座標を指定し あるエネルギーをその一点に集中させ 水分子に吸収させることで、水分子一つ一つを膨大に巨大化させ それを重ねることで、耐え切れなくなった分子が爆発を次第に起こすことで 起きる大爆発を利用する。 とのことだった。 クロス:ちなみに、この最大威力は研究成果でいうと―・・・ 大陸一つは軽くつぶせるね。 その言葉にベス達の血の気が引いた。 この国は、巨大な力を持っている。 いや、国というよりは ジアンヌがいったように、 科学帝国 というのが正しいのかもしれない。 政府に屈しない。 というより寧ろ このままでは政府を屈せさせる力を得るのかもしれない。 だから、危険な存在だとキメラスは考えたのだ。 そう考えざるを得なかった。 ティニー:今の顔いいかな。 つぶやくその言葉に全員が我に帰った。 ティニー:お前達の私達に勝てないと思った絶望に浸ってる顔。最高によかったよ? 声はとても小さく今にも風で消されてしまいそうな声だった。 ティニー:分かったでしょう?これが、私達の力なの?絶対的なね。 そしてはっきりと声は聞こえてきた。 ティニー:政府の犬と成り下がってるお前達も、きっと分かるよ。絶望がね。 声はどこまでも響き渡り、耳に残る高い声だった。 その後、前の口調で笑いつつも言った。 「もう帰ろうか、送っていくよ。」と ーエルナスー 気がついたときはエルナスのキメラスの目の前であった。 何かの力によってここまで飛ばされてきたんだ、 キメラス:それで結果を聞こうか....。 ユーラテス達はこれまでの経緯を話した。 キメラス:やはり、そうだったか。 何の動揺もなく、つぶやいた。 次の瞬間、ベス達は休む間もなく次の命令が入ってきた。 キメラス:では、君達は次にショーワへといってもらう。そこで金融の奴らがいるはずだ。そして..... 話を聞いた後、ベスたちはショーワへと向かった。 ールディブリアム 時計塔の最深部ー ソラ:よくきてくれたね。皆。 最深部には少しのギルドマスターが集まってきていた。 ソラ:美しき世界のザルバッグ、絶滅モンスター保護のベイウルフ、雫のティニー、 そして、メイプル政府のベノム。 ソラ:さぁ、話を始めようか。これからの世界について。 ――科学の力は絶対だ。 そう。科学は試行錯誤の研究を重ねることで、完全に失敗がない成功作。 その力は完全だ。 それが、破壊につながろうとも知らずに。
by cicada0117
| 2008-11-21 22:48
| 楓物語
|
カテゴリ
利用するにあたって
管理人Akitoはこのブログのコメントは一切確認しません。
感想・ご意見などはAkitoの本ブログ http://otika232.blog80.fc2.com/ の最新の記事にコメントください。 小説の紹介 1.挑戦者たち メイプルストーリーの世界は四職で成り立っていますが、もし、この四職が互いの潰しあっていたらどうなるんでしょうか? はじめての作品です。 話は終わりました。 2.楓物語 「挑戦者たち」の世界の後の話です。 モンスターばかり狩っている今のメイプルストーリーですが、狩場を確保するために放置してる人などをMPKする人や、初心者の弱い人がくるとMPKする人がいるということがあります。それに、最近ギルド対抗戦としてギルドクエストが出てきたので、プレイヤー同士の戦い・・・PvPだったら、こんな感じだろうということを考えて、作りました。主に会話をメインとして書いているので、会話がとても多いです。 現在進行中です。 その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|